氷の帝王と呼ばれた男に、契約で嫁いだはずが溺愛されています
Synopsis
祖父が築き、家族が失った氷河のリゾート「パラダイス・ベイスン」。ジュノー・ペルランは、そこへ戻ってきた。雇い主は、谷の人たちが「悪魔」と呼ぶ男、セヴリン・アドラーホルスト。三年前の雪崩で弟を亡くし、その雪崩を引き起こした許可書に署名したのは私だと、世間もこの男も信じている。 でも、あの署名は偽物だ。それを証明するために、私は契約書にサインした。彼がサインしたのは、私に罪を認めさせるため。始まりは、ただの紙切れ。愛情なんて一文字も書かれていない、冷たい取引だった。 「必要なことだけ話せばいい」。そう言って目も合わせない人が、私の嫌いな食べ物を覚えている。私の部屋のストーブだけ、いつの間にか直っている。気づかないふりをするのが、いちばん難しかった。 調べるほど、話は合わなくなっていく。抵当に入った権利書。名前の出てこない三人目の男。そして、死ぬとわかっている斜面へ送り出された弟。 北壁が崩れ落ちるその日、私が信じられる人はひとりだけだった。――滅ぼすつもりで、ここへ来た相手。
Chapters 6 of 20 chapters free
- 1 悪魔が迎えの車をよこした Free
- 2 雇用契約、ただし条件は私が決めます Free
- 3 悪魔の梯子 Free
- 4 六年前の許可証、時刻がおかしい Free
- 5 吹雪の山小屋で、二人きり Free
- 6 ビーコンが拾った声 Free
- 7 嘘つきがふたり、雪の下に真実がひとつ Locked
- 8 宿泊者名簿に、消えた二行 Locked
- 9 遺言書に隠された、六年分の嘘 Locked
- 10 氷点下二十度の告白 Locked
- 11 雪は嘘をつかない、でも証言もしない Locked
- 12 妹の帳簿、消した九百四十通 Locked
- 13 父の請求書に、死んだ人のサインがあった Locked
- 14 完璧すぎるサイン Locked
- 15 六年目の証拠、父が開けた扉 Locked
- 16 グランドオープン、雪の底で鳴り続ける信号 Locked
- 17 雪庇 Locked
- 18 二発目の爆薬 Locked
- 19 雪に埋もれて Locked
- 20 雪が静かになった日 Locked